2016年2月5日金曜日

日本森林学会全国大会公募セッション「観光とレクリエーション」のご案内

第127回日本森林学会大会(日本大学生物資源科学部:神奈川県藤沢市)で,以下の公募セッションを予定しております。関心のあるみなさまのご参加をお待ちします。
http://www.forestry.jp/meeting/

T4. 観光とレクリエーション Tourism and recreation

コーディネータ:庄子康(北海道大学),愛甲哲也(北海道大学),久保雄広(国立環境研究所) 
3月29日 10:00-12:00,13:30-18:30 会場 1号館124講義室
ポスター発表 3月28日 P1-025〜P1-026 

 本公募セッションの目的は,近年の観光やレクリエーションに対する社会的な注目を反映し,これらについて議論できる場を部門レベルで設定し,研究交流の促進を図ることにあります。扱う対象は森林だけでなく,自然保護地域や自然公園,都市公園,景観,野生動物など幅広い対象を想定しており,観光やレクリエーションという文脈の下,様々な学問分野の研究発表がなされることを想定しています。観光とレクリエーションはこれまで風致部門においてキーワードレベルで扱われてきましたが,コーディネータは以下のような理由から部門レベルとして扱う必要であると考えています。1)林業が名目GDPに占める割合は0.1%に満たないのに対し,観光業は5.0%を占めています。自然地域での観光がこの値すべてに関係している訳ではありませんが,かなりの部分で関係していることは確かであり,社会的・経済的な影響やカバーする内容の広さから考えて部門レベルで扱ってもおかしくありません。2)全国の大学で観光関係の学部が新設されており,そこには森林学会に所属している研究者も数多く教員として採用されています。そのような研究者あるいはそこに所属する学生が発表する場を設けることが求められています。3)これまで観光やレクリエーションに関する発表は,主に風致部門で行われてきており,「環境教育」「住民参加」「ガバナンス」に関わるような発表は林政部門でも行われてきました。観光やレクリエーションは分野横断的な性質があるため,本公募セッションを立ち上げることで,観光とレクリエーションに関して総合的な議論を行うことが可能になります。本公募セッションは昨年度に引き続きの二回目の開催になります。昨年は立ち見が出るほど好評でありまし た。今年は昨年以上の発表申し込みがございますので,昨年以上に活発な議論が展開されるものと考えております。皆様のご参加をお待ちしております。

ベテランから若手まで,国内外をフィールドにした多彩な発表が予定されています。

自然保護地域におけるガバナンスのあり方試論(1):土屋俊幸(東京農工大学)
我が国の観光学の現状と森林観光研究:田中伸彦(東海大学)
森林生態系とエコツーリズムの展開に関する基礎的研究:海津ゆりえ(文教大学)
北海道南西沖地震後の奥尻島の復興と観光:山本清龍(岩手大学)
マレーシア・キナバル国立公園における協働型管理の現状と課題:熊谷嘉隆 (国際教養大学)
観光プログラムの流通・販売に関する一考察(その2):菅野正洋(交通公社)
国立公園における混雑の把握—屋久島・縄文杉登山ルートを事例に—:新井愛 那(鹿児島大学)ら

持続可能性指標を活用した合意形成手法に関する実践的研究- 奥日光をケースとして:寺崎竜雄(日本交通公社)ら
日光国立公園奥日光地域における利用者の行動と意識に関する 考察:五木田玲子(日本交通公社)
奥日光地域における生活と観光に対する住民意識に関する一考察:門脇茉海(日本交通公社)
国立公園での利用者行動調査における携帯電話GPSの活用可能性:奥日光地域での試行:宮坂隆 文(東京農工大学)ら
ヤマレコのGPSログを用いた戦場ヶ原訪問客の行動分析:梶野修仁(京都大学)ら

森林文化都市飯能のエコツーリズムにおける地域資源の観光対象化とその持続性:武正憲(筑波大学)ら
「牛久自然観察の森」の自然観察指導における市民参加型野鳥調査報告の活用:神宮翔真(筑波大学)ら
「経験の消失」時代における都市近郊林の役割:曽我昌史(東京大学)
都市近郊林と国立公園における野生動物への餌付けに対する利用者意識:稲場彩夏(北海道大学)ら
山岳地域におけるドローン利用に対する登山者の評価: 大雪山国立公園における事例研究:田岡拓未(北海道大学)ら

世界遺産登録の経済分析−疑似実験アプローチによる評価−:栗山浩一(京都大学)ら
登山道補修に関する募金フィールド実験:アンケート調査との比較:庄子康(北海道大学)ら
登山道補修に関する募金フィールド実験:情報提供が募金行動に与える影響:久保雄広(国立環境研究所)ら
協働型山岳環境修復・復元作業への地域外有志の受入は可能か?:菊池俊一(山形大学)
森林レクリエーションの利用者特性と環境意識—九州自然歩道の利用者アンケートを基に—:日和佐楓(福岡女子大学)ら
みちのく潮風トレイルの管理と協働に関する研究:坂拓弥(岩手大学)ら
大雪山国立公園における登山者の登山道管理への参加意欲:愛甲哲也(北海道大学)ら

ポスター
火打山におけるライチョウ確認時の特徴にみる個体発見効率のよいエコツアーの検討:小川結衣(筑波大学)ら
サイバーフォレスト:2072年に向けた自然認証のための全球感覚について:斎藤馨(東京大学)ら

お問い合わせは愛甲まで
tetsu@res.agr.hokudai.ac.jp

2016年1月29日金曜日

セミナー「緑地の協働型管理を考える」のご案内

マサチューセッツ州立大学 ランドスケープ・地域計画学科
ロバートライアン教授 特別セミナー
緑地の協働型管理を考えるー
【開催日時】2016年2月16日(火曜日)15時~17時半
(開場:午後14時半)
【開催場所】東京農業大学造園科学科第2製図室(11号館3階)


マサチューセッツ州立大学で、ミシシッピ川流域の自然再生事業に関わる市民団体や住民意識の先駆的研究を行い、環境心理学のアプローチから市民の緑化活動研究に取り組むロバートライアン氏と、山岳自然公園の利用や環境保全計画について国内外で活躍される研究者北海道大学院愛甲哲也氏をお招きし、特別セミナーを開催します。
特別セミナーでは、アメリカ、日本の緑地の事例報告を行いながら、協働型管理の現状と今後の課題について、研究議論を深めたいと思います。
なお、本研究の報告は英語で行う予定ですが、一部日本語による解説を設けます。参加無料ですので、一人でも多くの学生の皆様、農大内外の皆様、奮ってご参加ください。
【プログラム】
1500
開会
15151600
「グリーンウェイ・プランニングとプレース・アタッチメント」
マサチューセッツ州立大学教授ロバートライアン氏
16001700
日本とアジアにおける緑地の協働管理
事例1巻機山の協働型管理
栗田和弥氏(東京農業大学造園科学科)
事例2:阿蘇国立公園における多様な主体による二次草原の協働型管理
町田怜子氏(東京農業大学造園科学科)
事例3:札幌、厚木等都市の緑地における協働型管理
御手洗洋蔵氏(東京農業大学バイオセラピー学科)
事例4:日本とアジアの山岳地域における環境保全と協働型管理
下嶋聖氏(東京農業大学環境緑地学科科)
17001730
全体討論
コーディネータ:愛甲哲也氏(北海道大学大学院農学研究院)
    栗田和弥氏(東京農業大学造園科学科)
1730
閉会

【主催】東京農業大学地域環境科学部造園科学科自然環境保全学研究室/観光レクリエーション研究室 問い合わせ先:造園科学科 町田(r3machid@nodai.ac.jp

【共催】北海道大学