2010年12月21日火曜日

NZ報告(その1)

久しぶりのブログの更新です。12月5日から、国立公園におけるリスクマネージメントの調査で、ニュージーランドに行ってきました。メンバーは、八巻/柴崎/山本/愛甲です。最初に、ウェリントンの保全局(Department of Conservation)の事務所を訪問しました。写真が事務所の入り口と1階にあるビジターセンターです。まわりの雰囲気からわかるように繁華街の中にあります。国立公園のゲートウェイでもないのにビジターセンターがあるのは、保全省が管理する国立公園などの情報を国民や観光客に伝えるという役割があるそうです。
保全局は、1986年に、それまで土地・調査局が管理していた国立公園と保護地域、森林局が管理していた天然林を対象に、あらたに設立された組織です。つまり、それ以前は、どこかの国と同じように二つの役所がそれぞれ保護地域の管理を行うということが行われていたのです。
ビジターセンターの中には、様々な展示物、国立公園のインフォメーション、書籍等の販売などに加え、全国の保全局が管理する山小屋の予約や問い合わせができる窓口もありました。もちろん各種リスクに関する啓発の展示、歩道のメンテナンスや閉鎖している地域の情報なども得ることができます。アメリカでも同様ですが、ビジターセンターは、国立公園を利用しようとする人がまず訪れる場所であり、窓口が一つであることで、一貫した情報の提供と品質の管理につながっていると感じました。我が国のビジターセンターは、博物館的、映画館的要素の強いものが多く、情報を集積し、発信するという機能の弱さを感じます。
ビジターセンターを見学した後に、約束していた保全局の職員とあい、ニュージーランドの国立公園におけるリスクマネージメントの方針と現状の課題などを聞き取りしました。その内容はまた次の機会に。

2010年9月16日木曜日

自然公園におけるリスク管理

昨年9月に知床で、今年の4月に札幌で、自然公園におけるリスク管理に関する勉強会を開きました。その際の、配布資料や、記録などを公開します。関心のある方に見ていただけると幸いです。

9月24日「自然公園におけるリスク管理のあり方−管理者と利用者の責任」



4月23日「自然地域におけるリスク管理に関する勉強会」



2010年9月15日水曜日

冒険遊び場の講演会が札幌で開催されます

日本冒険遊び場づくり協会代表の大村虔一さんが札幌にいらっしゃいます!
Part1を10/6(水)18:00から、Part2を10/7(木)9:30から行います。
ぜひ!ご参加ください。
申込はメールもOK(okamoocho@gmail.com)。先着順ですのでお早めに。

★あそびばネット北海道 第4回小集まり
「大村虔一さんと もっと!対話の会 in札幌 Part1」
〜冒険遊び場でまちづくり〜

●日 時:10月6日(水)18:00〜20:15(受付17:45〜)
●場 所:札幌エルプラザ 4階大研修室B
札幌市北区北8条西3丁目、JR札幌駅北口すぐ
●定 員:25名(先着順)
●参加費:500円         
子どもにとって「遊び」は生きることそのもの。しかし昨今は、
万一のケガ等の責任問題から自由な遊びが容認されにくい状況や、
不審者や事故の心配などにより、子どもが自由に遊べる環境がどん
どん減少しています。自然環境の中で五感を使いさまざまなことに
興味を持ち、大人とのよりよい関係の中で安心して自分の力を試す
体験機会を子どもに保障するために、私たち大人はどうすればよい
のでしょうか。
日本に初めて冒険遊び場を紹介し、地域に根ざした先駆的まちづ
くり活動に長年携わっておられる大村虔一さんをお迎えし、遊び場
づくりの魅力や実際についてお聞きします。冒険遊び場を切り口と
したまちづくり、住民と行政とのパートナーシップなど、共に話し
合ってみませんか。

★あそびばネット北海道 第5回小集まり
「大村虔一さんと もっと!対話の会 in札幌 Part2」
   〜 冒険遊び場ってどんなところ? 〜

●日 時:10月7日(木)9:30〜11:45(受付9:15〜)
●場 所:札幌市西区民センター 2階児童集会室
    札幌市西区琴似2条7丁目、地下鉄東西線琴似駅下車徒歩5分
●定 員:25名(先着順) 
●参加費:500円
*託児はありませんが、小さいお子さまを連れて
  の参加は可能ですのでお問い合わせください。

子どもはお外でのびのび遊ばせたいと思うけどなかなかそういかなくて…
ということ、ありませんか? 実は子どもにとって「遊び」は生きることその
もの。自然の中での五感を使った外遊びは、心とからだを解放します。子ども
がのびのびすれば、大人も楽な気持ちになれますね。
およそ35年前に日本に初めて冒険遊び場を紹介され、地域に根ざした先駆
的まちづくり活動に長年携わっておられる大村虔一さん(日本冒険遊び場づく
り協会代表)を迎えて、遊び場づくりに関わるきっかけやその 魅力についてお
聞きします。楽しく子育てする秘訣が隠されているかも!? 子育てしていて
思うことを共に話し合ってみませんか。

・主催: あそびばネット北海道
・申込・問合せ: おかむら TEL/FAX 011-699-6870 (お名前、所属、連絡先)

■講師:大村虔一さん(日本冒険遊び場づくり協会代表)
『都市の遊び場』 (アレン卿婦人、鹿島出版会/1973)を夫婦で翻訳した後ヨー
ロッパ各地の冒険遊び場を訪ね、 1975年に近隣の住民と一緒に夏休みだけの冒険遊
び場「経堂子ども天国」(東京・世田谷)を始める。この活動が、1979年に区と住
民が協働で開設した「羽根木プレーパーク」につながる。
現在特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会の代表であるほか、宮城県教育
委員長などの要職も務めている。 元宮城大学副学長。ららぽーと、ソニックシ
ティ、東京オペラシティ、幕張ベイタウンの計画・設計など専門分野は都市デザイン、
地域計画。

■冒険遊び場(プレーパーク)って?
「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに掲げ、禁止事項をなるべく
無くした野外の遊び場です。冒険遊び場は、地域住民が主体となって運
営し、自然の中で仲間とともに身体を使う遊びが出来るよう工夫してい
ます。子どもたちがのびのびと、生きる力を育むことを目指し、関わる
大人は、子どもたちをゆるやかに見守る姿勢を大切にしています。活動
形態は様々ですが、現在全国260カ所以上で展開されています。
日本冒険遊び場づくり協会のHP
http://ipa-japan.org/asobiba/

以上よろしくお願いします。

2010年9月14日火曜日

そろそろ紅葉?

羊蹄山にいってきました。まだまだ暑いですが、山頂付近では紅葉がはじまっていました。今回は、補修がおわった避難小屋の様子を見てくることが目的でした。平日とはいえ、多くの登山者がいて、人気のある山であること、管理人さんのお話も聞き、今後の避難小屋のあり方について参考になる点が多かったです。
愛甲哲也

2010年8月28日土曜日

プレーパーク

今日は全国で冒険遊び場をやっていて、札幌でも福井中央公園でいろんな遊びをやってます
愛甲哲也

2010年5月15日土曜日

知床五湖

今年、新たに延長された知床五湖の高架木道からの風景です。今日は天気が良かったこともあり、知床連山がばっちり見え、一湖にその姿を映していました。

距離も長く、途中に景色の異なる展望台もあるので楽しめます。あちらこちらで草をはむ鹿の姿も見られました。地面をオオジシギが歩き回っているのも観察できました。

知床観光に新たな魅力を加えています。来年度からは利用調整地区を設定する準備も進められています。
愛甲哲也

2010年4月26日月曜日

リスク管理の勉強会を開催しました

以下のような勉強会を開催しました。多くの関係者の方に集まっていただきました。勉強会という位置づけだったので、一般にあまり広報をしませんでしたが、当日の配付資料は、山岳レクリエーション管理研究会のHPで公開して見ていただけるように準備をしております。

「自然地域におけるリスク管理に関する勉強会」
主催:山岳レクリエーション管理研究会
(山岳レクリエーション管理研究会は研究者が中心となって、山岳域の
利用について調査研究を行っています)

日時:2010年4月23日(金)
趣旨:奥入瀬渓流における落枝事故に対する最高裁判決が示され、自然 地域におけるリスク管理は、特に管理者やガイド業者にとって大きな課題となっています。昨年はトムラウシ山で夏山では例をみないほどの遭難が起こり、ガイド業者に対する批判だけでなく、避難小屋建設への要求など、様々な問題が噴出しました。今回の勉強会では、まず、昨年9月24日に知床で開催したリスク管理のあり方に関するシンポジウムの結果を報告し、次に、同様に昨年に実施したWEBアンケートの結果を見ながら、自然地域における一般市民のリスク認識について全般的な意見交換を行いたいと思います。その上で、昨年のトムラウシ山遭難事故についても取り上げたいと思います。ただし、今回の勉強会ではこの遭難事故の原因究明ではなく、新得町から提出された避難小屋建設の要望書についてどう考えれば良いのか、またトムラウシ山に限らず、大雪山あるいは北海道の避難小屋について、どのように管理すればよいのかについて、もう少し広い視点から、考えて行くことを目的としています。

発表
①「自然公園におけるリスク管理のあり方」シンポジウム(昨年9月開催)の概要報告
     北海道大学大学院農学研究院 愛甲哲也
②自然地域におけるリスクに対する一般市民の認識—WEBアンケート調査の結果から
     北海道大学大学院農学研究院 庄子康
③トムラウシ山遭難事故と大雪山国立公園における避難小屋のあり方
     山岳レクリエーション管理研究会

資料の請求などは下記にお願いします。

2010年3月18日木曜日

丹沢にて



神奈川県の自然環境保全センターの県民協働登山道補修等技術研修会に参加してきました。今回は山のトイレがテーマと言うことで、神奈川県の担当者の方と一緒に山のトイレ問題についてお話をさせていただきました。参加者の方々も熱心で、私も大変勉強になりました。

会の前日には、鍋割山に上り、春を迎えつつある丹沢の山をちょっぴり楽しみ、山頂の公衆トイレを見せていただきました。大変きれいに管理されており、トイレは設置後の管理やメンテナンスが重要だと再認識しました。処理水が凍らないように山荘管理人の草野さんがこまめにストーブで加温されているということでした。頭が下がります。

さらに北海道の山小屋では考えられない食事のサービス、そのボリュームにもびっくりでした。残念ながら名物鍋焼きうどんは食べられませんでしたが、それは次の丹沢登山の際にとっておこうと思います。

また、2日間、かながわパークレンジャーの方々が一緒に歩いてくださって、いろいろなお話をうかがいました。週4日勤務で登山道のパトロールや自然情報の収集、発信などをされています。最近、どこの公園でもそうですが、こういった方々がこまめに現地の最新の情報を収集・発信したり、地域の方々と行政の担当者のつなぎ役になったりと大活躍です。丹沢では自然公園指導員の方々が登山道の補修も行っているそうです。山は大変きれいに、そして歩きやすく整備されていました。北海道からはうらやましい状況です。国立公園のアクティブレンジャーも各地で活躍してますね。ただ、こういった非常勤の方々やボランティアの方々に多くを頼っている現状は、決して正常な状態ではなく、きちんと自然保護制度や行政の取り組みの中に位置づけていかなければならないと思います。

2010年2月11日木曜日

冬の遊び

札幌では今日まで雪祭りが行われていました。大通会場をのぞいて来ましたが、最終日で休日ということもあり、大混雑でした。子供用の滑り台なども長蛇の列です。冬は雪に閉ざされているようでありながら、外で一生懸命に遊んでいる子どもの姿を公園などで見ることができます。各地で様々なイベントも企画されます。雪で造形をしたり、そりですべったり、冬しかできない公園の楽しみ方ができるのがいいですね。
雪国ならではの体力づくりや暮らし方について研究をされている須田力先生のお手伝いをして、その成果が先生によってまとめられています。HP上でも読めるようになりましたので、ご紹介します。雪上は夏にくらべて負荷がかかるので、歩くだけでもかなりの運動量になるようです。雪かきも邪魔者を片付けるというだけでなく、健康増進の一環だと思うと気持ちも楽になりますね。

2010年1月22日金曜日

斎場御嶽

朝早くだと人気もなく、いいですね。沖縄の調査も終盤。短期間に何回も通いましたが少しは地元の方々に使ってもらえるような成果が残せたかどうか。
愛甲哲也

2010年1月16日土曜日

スノーキャンドル

風が強いあいにくのコンディションのなかおこなわれています。前田森林公園では雪玉でカバーする工夫がされてます。
愛甲哲也

2010年1月15日金曜日

冬のまちにスノーキャンドルの灯りをともそう!


あけましておめでとうございます。

さて、明日16日は、毎年恒例の「冬のまちにスノーキャンドルの灯りをともそう!」が行われます。雪捨て場になったり、入りにくかったりして、あまり利用されていない冬の公園をもっと活用しようということではじまったイベントです。
くわしくは、下記をご覧ください。
http://park.geocities.jp/sapporo_candl/

愛甲と熊谷は、手稲区の星観緑地、前田森林公園、西区の農試公園にお邪魔します。山田君が、豊平公園、百合が原公園、モエレ沼公園、札苗東公園をまわります。修士論文の仕上げで忙しい谷さんは居残りで遠出はせずに、北大中央ローンの様子をレポートします。
そのほかいろいろな公園で主に午後からイベントが行われています。めっきり寒くなってきましたが、キャンドルの火をともして、公園で遊んで、あったまりましょう!

写真は北大農学部前で以前に学生たちとやったスノーキャンドルの様子です。これもまたやりたいなぁ