2011年11月14日月曜日

造園学会ミニフォーラムありがとうございました


「自然公園のリスクマネージメント:事故の実態と利用者の意識」

30名(報告者含む)の方にご参加いただきました。コメンテーターの方も、ありがとうございました。特に小林先生、当日急にお願いしたのに快くお引き受けいただきありがとうございました。会場とディスカッションの時間が多くはとれませんでしたが、また改めて機会を設けようと思います。

1113日(日)11:15~12:45
主旨説明+国立公園における事故の発生状況:愛甲哲也(北海道大学)
事例報告:富士山および奥入瀬における利用者の意識:山本清龍(岩手大学)
事例報告:大雪山と知床五湖におけるヒグマのリスクと利用者の意識:久保雄広・大場一樹(北海道大学)
事例報告:ニュージーランド国立公園におけるリスクマネージメント:愛甲哲也(北海道大学)
コメント:環境省国立公園課 田村省二氏
     自然環境研究センター 東條泰大氏
     専修大学北海道短期大学 小林昭裕教授

概要
 自然公園のリスクマネージメントについて、企画責任者より主旨説明のあと、全国の自然保護官から聴取した事故の発生状況や懸念事項、富士山と奥入瀬の利用者のリスク認識、大雪山と知床におけるヒグマのリスクの管理の枠組みと利用者の意識、ニュージーランド国立公園のリスクマネージメントの取り組みについて報告しました。その後、会場と意見交換を行いました。会場には学会員・研究者・学生のほか、環境省や自治体の職員などにも参加していただき、知床や大雪山でのリスク管理の運用や、ニュージーランドとその他の諸外国での取り組みなどについて質疑応答がかわされました。環境省の田村氏から国立・国定公園の施設整備の水準のガイドラインの必要性、自然環境研究センターの東條氏から場所ごとの環境や利用状況に応じた対応の必要性、小林教授から公園計画にリスクマネージメントを位置づける必要性と、社会、時代、常識の変化に対応したダイナミックな考え方も必要と指摘されました。

なお、報告にあった山本さんの論文は、以下です。
山本清龍:富士山における登山者属性と認識された不安および危険に関する研究(リンク

林業経済研究に掲載されたものはまだネット上にありませんので、情報がありしだい追加します。

昨年度の林業経済学会で発表した際の要旨は、こちらをご覧下さい。(PDFリンク)「利用が集中する保護地域における持続可能な資源管理のあり方」として発表された16件の報告の中に、全国の自然保護官調査、奥入瀬利用者のリスク認識、利尻山登山者のリスク認識、大雪山のヒグマのリスク認識、富士山の事故発生状況などの報告が含まれています。

また、2009年の9月に知床で開催したセミナーの配付資料などは、このブログ内の昨年の9月16日の記事をご参照ください(リンク)。

1 件のコメント:

愛甲 哲也 さんのコメント...

2009年9月のセミナーの配付資料等のリンクが切れていました。すみません。修正しました。