2008年9月22日月曜日

飼い犬の野生動物へのインパクト

 飼い犬を登山やハイキングに連れていかれる方も多いと思いますが,他の利用者とのコンフリクトや野生動物への影響の点から,あまり望ましくないという声も聞きます。実際にはどのような影響があるのでしょうか?コロラドでの研究例を見つけました。
 アメリカ,コロラド州ボルダーにおいて,飼い犬の同伴が禁止されている公園と,声が届き姿が見えれば引き綱から放すことも認められている公園(ボルダー市の政策でVoice and Sight Controlと呼ばれています)のトレイルの両脇200mの範囲において,野生動物の行動が調査されました。結果によると,飼い犬が放されているトレイルにおいて,トレイルから100m内でミュールジカの活動がより低下し,50m内でリスやウサギなどの小動物の活動も低下し,25m内ではプレーリードッグの巣穴も少なくなることが分かりました。ボブキャットの捕食行動も少なくなることが確認されたそうです。
Lenth, B., Knight, R., & Brennan, M. The Effects of Dogs on Wildlife Communities, Natural Areas Journal 28, 218-227, 2008.

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